2026.05.08 ISSUE WEEKLY OBSERVATION 第壱号 / NON-PERIODIC
月刊・観察日記 / SCOOP

風俗口コミ探偵の観察日記

COMMERCIAL 70,453 + PRIVATE 10,842 ── 19 YEARS OF FIELD NOTES

第捌話 Ⅳ ── 店と業種で見る

同じ日に何本も口コミが立つ
── 19 年で 627 日の "波" を観察した

商業口コミを店舗ページで眺めていると、ある日付だけ口コミが密集している日に時々ぶつかる。それは何度起きていて、最大でどれくらいの密度になっていたのか。19 年分の観察記録を、店 × 日付で全部数え直してみた。3 件以上の "波" が立った日は 627 日 あった。

1 店舗 × 1 日で、投稿は何件まで集中するか

商業口コミ 70,453 件を、店舗 × 日付 の組み合わせで集計し直した。1 つの店の、ある 1 日に、何件の口コミが立ったかを数える。組み合わせの総数は 65,564 件。それを、1 日あたりの投稿件数で分けると、こうなる。

1 日あたりの投稿件数該当した shop-day 数
1 件61,563 日
2 件3,374 日
3 〜 4 件566 日
5 〜 6 件50 日
7 〜 9 件11 日(最大 9 件)
1日あたり投稿件数別のshop-day分布。3件以上は19年で627日、5件以上は61日、7〜9件は11日
FIG.1 ── 1 日あたり投稿件数別の shop-day 分布(n=65,564 shop-days)

3 件以上の "波" が立った日は 627 日。5 件以上は 61 日、7 件以上は 11 日。1 つの店に 1 日 9 件投稿された日も、観察記録の中に存在する。

1 店舗・1 日で 9 件の重みを考える

人気店なら、1 日に 1〜2 件は普通に投稿される。問題は、ベース値が 1〜2 件のところに、突然 5〜9 件の山が立つ日があるという構造だ。月平均で見ても 1 日 1 件届くか届かないかの店(観察期間内で月 30 件未満ペース)が、特定の 1 日だけ 9 件届く 日があるなら、その日には何かが起きている。

普段 1 件の店に、1 日 9 件

観察してきた中では、こういう山が立つ日には次の傾向がある。

  • その日の投稿者の多くが 初回投稿者(累計 1 件のみ)
  • 評価の中身(本文の長さ、改善点の具体性)が そろっている
  • その店だけで、近い時期に同じパターンが繰り返される

目立つのは初回投稿者の比率だ。3 件以上の山日(627 日)のうち、その日に投稿した人の 半数以上が初回投稿者 だった日は、ざっと数えても 3 分の 1 を超える。5 件以上の山日(61 日)に絞ると、半数以上が初回投稿者の日は 4 割近く まで上がる。山が立つ日と、初回投稿者の集中はかなり重なっている。

第 2 話 で見た「初回投稿者ほど甘い」と組み合わさると、初回投稿者比率の高い投稿が、特定の日に集中している 形が、記録の上でくっきり見えてくる。★5 が 9 件並んでも、その 9 人全員が初回投稿者なら、第 2 話の補正がそのまま乗って、全体の情報量はかなり薄くなる。

ただし、それで「キャンペーン確定」とは言わない

ここでも観察者として一度立ち止まる。1 日 9 件の山が立つ日には、複数の説明が成立しうる。

  • 大型のイベント・割引キャンペーンが当日に実施された
  • 系列店全体で同じ日に動員があった
  • 単純に、その日に偶然複数の客が訪れて、たまたま全員が口コミを書いた

3 番目の確率がどの程度かは手元のデータだけでは測れないが、月 30 件未満で動いている店に 1 日 9 人の客が偶然集まり、その全員が口コミを書く には、かなりの偶然が重なる必要がある。1 番目と 2 番目を区別する手がかりは観察記録だけからは取りにくい。店側の掲載プラン情報 や、当日のキャンペーン有無 は、手元のデータには残っていない。だから「ステマ確定」「動員確定」とは書かない。

書けることは、「1 つの店で、1 日に 5 件以上口コミが立つ日が、19 年で 61 日あった」という事実そのものだ。読み手の側がその事実を踏まえて、その日の口コミ群に補正をかけられるかどうかが、口コミの読み方の差になる。

投稿の波形を見る

★ や本文の内容ではなく、投稿日時の分布そのもの を確認するのが、第 8 話で渡す道具だ。具体的には、口コミ一覧を「投稿日付」でソートして眺める。

  • 平常時の投稿頻度が見える
  • スパイクが立っている日が見える
  • スパイクの日に投稿した書き手が、その後二度と書いていない(初回投稿者)かどうかも一覧で分かる

スパイクの日が観察できたら、その日の口コミ群を読むときに、第 2 話「投稿者経験曲線」と組み合わせる。初回投稿者比率が高いスパイク日の口コミは、★5 が並んでいても情報量がほとんどない と読み替える。

持ち帰れる発明 ── 投稿の波形

店の口コミは、★ や本文だけでなく、投稿日付の分布の "形" も見る。形を見るだけで、波が立っている日の存在に気づける。

  • 平常時:1 日 1〜2 件のベースが続く
  • 山日:3 件以上の集中、特に 5 件以上は警戒水域
  • 山日の書き手構成:初回投稿者が半分以上なら、その日の口コミは丸ごと割り引く

時刻情報は手元に取れていないので、日単位の波形 までが観察できる範囲だ。それでも、月単位で投稿が薄い店の特定日に立つスパイクは、十分目立つ。第 6 話「常連寄与率」、第 7 話「同調率」と並べると、店レベルで集中が起きている兆候を 3 軸で確認できる ようになる。

TAKEAWAY ── 持ち帰れる発明

投稿の波形 ── 投稿日付でソートして、形を見る。平常時 1〜2 件のベースに、3 件以上の山が立つ日(19 年で 627 日)を探す。山日に並ぶ書き手の半分以上が初回投稿者なら、その日の口コミは丸ごと割り引く。第 6・7 話と並べて、店レベルの集中を 3 軸で確認する。

NEXT ── 第玖話

業種で 点数の出方 が違う。

第 8 話で見たのは 店レベル の集中だった。次の第 9 話では視点を 業種レベル に上げる。同じ ★5 でも、高級ソープの ★5 と熟女デリヘルの ★5 は意味が違う。業種ごとの ★5 率は最高 91%、最低 52% で、約 39 ポイントの幅 がある。

第玖話を読む ▶
本号の目録へ戻る